第36回日本エイズ学会学術集会・総会

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主催者挨拶
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第36回日本エイズ学会学術集会・総会 会長挨拶

第36回日本エイズ学会学術集会・総会
会長 杉浦 亙
国立国際医療研究センター 臨床研究センター長

第36回日本エイズ学会学術集会・総会を2022年11月18日(金曜日)から11月20日(日曜日)の3日間、静岡県アクトシティー浜松で開催いたします。
2020年初頭に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックが始まってから既に3年近くが経ちます。我が国では現在(2022年9月時点)、第7波が収まりつつありますが、それでも1日4万人の新規感染者が報告されており、予断を許さない状況が続いております。このような状況を踏まえてプログラム委員会で検討をした結果、今年の学会はシンポジウムやワークショップはアクトシティー浜松で、一般口演とポスターはvirtualで発表するハイブリッド形式で行うこととしました。昨年がハイブリッド、一昨年がオンライン開催でしたので、第36回学術集会・総会では3年ぶりの対面での開催を目指して準備をしてきましたので、ハイブリッド開催は苦渋の選択でありましたが、学会員の皆様の安全を最優先に決断しましたので、ご理解のほどをお願いいたします。

1987年のAZTの登場そして1995年の多剤併用療法の導入後も今日に至るまで薬剤耐性ウイルスは治療を妨げる大きな要因でした。より良い新薬の登場により薬剤耐性ウイルスの脅威は減りつつありますが、生涯にわたり薬を継続しなければならないHIV感染症では、薬事耐性の脅威は常に存在しております、本学術集会・総会ではこれまでの薬剤耐性HIVとの戦いを振り返りつつ、新たな治療薬の登場も踏まえ、これからの課題について様々な角度から議論を深めたいと思います。

今回のコロナ禍ではCOVID-19患者やその家族、さらには感染が拡大している地域の住人に対する「差別」が大きな社会問題になりました。人々の根底に潜む潜在的な恐怖心が成せる技なのでしょうか。これはHIV感染症に対する「差別」とも繋がることで、その解消がいかに困難かを改めて認識させる事例です。UNAIDSが2030までに掲げている3つのゼロの一つに「Zero discrimination」がありますが、本学術集会ではその実現に向けて第35回の学術集会に引き続き社会、臨床、基礎等様々な領域の方々が課題克服に向けて議論できる場にしたいと考えております。

今回の会場アクトシティー浜松は浜松駅から徒歩5分程度の便利なところです。現地参加される方が安心かつ安全に議論できるように十分なスペースを確保しております。ハイブリッド開催ではありますが、多くの皆様の参加と研究成果の発表、そして実りある議論ができることを祈っております。


ポスターについて
ポスタは遠州灘の荒波と戦いを表す騎馬武者をモチーフにしております。
薬剤耐性や差別という荒波を踏み越えてとHIV感染症と戦う私たちの姿です。

第36回日本エイズ学会学術集会・総会 副会長挨拶

第36回日本エイズ学会学術集会・総会
副会長 矢野 邦夫
浜松医療センター感染症管理特別顧問

この度、第36回日本エイズ学会学術集会・総会会長の杉浦亙先生より副会長を拝命いたしました。学会のテーマは「Resistance~耐性との闘い/差別との闘い」で、会場は浜松市の新幹線駅に直結しているアクトシティ浜松です。
2019年12月に中国武漢でCOVID-19が発生してから、満3年になろうとしています。その間、人流が止まり、医療へのアクセスも減少し、様々な検査からも足が遠のきました。その結果、疾患が進行した状況で受診する患者が多く、AIDS/HIV診療も例外ではありませんでした。そのため、この3年間の医療の停滞を迅速に取り戻す必要があると考えます。
COVID-19のパンデミックによって、感染症は全世界共通の脅威であることが浮き彫りとなりました。そして、日本のみならず、世界中の臨床家や研究者が連携して、感染症と戦うことの大切さが再認識されました。AIDS/HIV診療についても同様であり、絶え間ない研究と努力が求められています。そして、臨床および基礎研究のみならず、社会的な問題についても掘り下げて議論しなくてはなりません。
本学会では特別講演、シンポジウム、ワークショップ、共催セミナー・シンポジウムなど幅広いセッションが予定されています。参加の先生方には、是非とも発表および活発な討議がなされることを強く期待いたします。そして、浜松および周辺の自然や食べ物についても楽しんでいただき、「浜松に来てよかった」と言っていただけることを希望します。

第36回日本エイズ学会学術集会・総会 実行委員長挨拶

第36回日本エイズ学会学術集会・総会
実行委員長 椎野 禎一郎
国立国際医療研究センター 臨床研究センター

このCOVID-19パンデミックは3年目に入っても予断を許さない流行状況が続き、今年のエイズ学会もハイブリッド開催を余儀なくされました。これまで、ウイルス感染症研究、特にHIV/AIDSに関わってきた基礎・臨床・社会系研究者やこの感染症の社会的影響を受けてきた当事者の方々が不断の努力を続けてきましたが、新たな変異株の出現により流行が再燃する状況が繰り返されており、ウイルス変異が生み出す抵抗力の凄まじさが改めて認識されます。今回のエイズ学会は、ウイルス感染症に対する我々の抵抗と、それに対抗するウイルスの突然変異の獲得による抵抗という、2つの抵抗戦略をメインデータとしています。ウイルス変異が生み出す抵抗力の凄まじさに対する、我々の抵抗戦略を探る糸口となれればと思います。

第36回日本エイズ学会学術集会・総会 社会系部門長挨拶

第36回日本エイズ学会学術集会・総会
社会系部門長 金子 典代
名古屋市立大学 看護学研究科国際保健看護学

エイズ学会は、社会、臨床、基礎の活動家、臨床家、研究者、当事者が集えることに魅力があります。
U=UやPrEPといった新たなアプローチが登場したものの、どうHIV感染症以外の性感染症予防を維持するのか、コロナにより大幅に減少したHIV検査提供体制をどう立て直すのか、新たな難題が出ています。新型コロナ感染症パンデミックへの社会の対応をみても、HIV感染症パンデミックで得たであろう教訓を私たちは活かせていないことが分かります。
今後、これらの新たな課題の解決のためにどこに向かっていくのか方向性を見出すには、学会のような場で意見交換、議論を持つことが必須です。
社会系では、今後の活動や研究を担う若手が多く関わり、意見交換できる場を増やすようプログラムを考えました。コロナで会えなかった仲間とも、浜松で集い、エンパワー出来る機会にしたいと願っています。どうぞよろしくお願いします。

第36回日本エイズ学会学術集会・総会 臨床系部門長挨拶

第36回日本エイズ学会学術集会・総会
臨床系部門長 潟永 博之
国立国際医療研究センター エイズ治療・研究開発センター

コロナ渦での三回目のエイズ学会となります。毎回、学会長をはじめとする先生方と運営事務局の方々が感染状況を推測しつつ苦心されながら見事に運営されています。今回の学会は杉浦先生が「郊外でやりたい」と仰っていたので「もしかして村山か?」と思っていたのですが、浜松という素敵な場所に落ち着きました。プログラムとしては、臨床系の中にも社会系や基礎系との関連が深いものや新たな切り口による企画も増えてまいりました。若手の先生方によるオリジナルの企画も年々発展してきており、こちらも頼もしい限りです。特に臨床系の学会員の先生方は新型コロナの対応に日々忙殺されておられることと思いますが、診療の合間に是非ともご参加をお願い致します。

第36回日本エイズ学会学術集会・総会 基礎系部門長挨拶

第36回日本エイズ学会学術集会・総会
基礎系部門長 立川(川名) 愛
国立感染症研究所エイズ研究センター

人類の歴史はウイルスとの闘いの歴史です。未だ新型コロナウイルスとの闘いの最中ですが、HIV/AIDSとの闘いも、まだまだ終止符が打てる段階ではありません。私たち基礎研究者は世界の研究者と連携し、科学という武器と共に、HIV/AIDS根絶に向けて戦い続けていかなければなりません。基礎プログラム委員会では、次世代のHIV研究を担う若手研究者・学生さんにご活躍をいただくことを大切に考え、若手による一般演題を対象とし、厳正な審査の下、優秀演題を選抜、ワークショップを開催することといたしました。また、世界のHIV研究の第一線で活躍されている若手研究者の方々に来日いただき、最新の研究成果についてご講演をいただくシンポジウムも予定しています。浜松に一同に介し、皆様と共にサイエンスを満喫する時間を過ごせることを、心から楽しみにしています。

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